安価な 4K HDR 超短焦点レーザープロジェクタ Xiaomi (Mijia) MJJGTYDS01FM について(仕様調査/開封編)
前々から購入を検討していた4K超短焦点プロジェクタが、セールで約23万円という衝撃的な価格*1となっていたため、ついに購入した。
今回は、超短焦点モデルを選んだ理由とカタログスペック、開封までをまとめた。 次回記事で画質や設定項目について確認する。
TL;DR
- 6畳間で大画面を楽しむには超短焦点が必要
- 仕様に曖昧なところがあるため、可能な範囲での仕様確認と疑問点の洗い出しをした
- 国内利用にあたっての注意点をまとめた
- 内容物を確認した
なぜ超短焦点を選んだのか
昨年、安価なフルHDプロジェクタを購入した。
当初は背の低い机の上において利用していたものの、投影範囲を避けて座るのが難しいという問題があった。
狭い我が家に焦点距離の長いプロジェクタ置くとこうなるので悲しい pic.twitter.com/DkoC3y05jl
— td2sk🤔️ (@td2sk) April 20, 2018
仕方ないので、いろいろ苦労してプロジェクターを天井吊りにしたことで、この問題は一応解決した。
プロジェクタを天井吊りにできた! pic.twitter.com/aowiN59ASO
— td2sk🤔️ (@td2sk) November 11, 2018
しかし、時々頭をぶつけるなど、邪魔であることに変わりはない。 また、普通のプロジェクタを6畳間に置くと、せいぜい110インチ程度のスクリーンサイズしか確保できない。
一応、2部屋使うことで150インチの表示を得ることはできるが、部屋を跨いでの投影も簡単にできることではない。
短焦点でないプロジェクタで6畳間で150インチ投影しようとすると、思いっきり隣の部屋にはみ出す。部屋の間が天井まで空いてればこれでもいいんだけど…… pic.twitter.com/qbZ11PRKHW
— td2sk🤔️ (@td2sk) September 11, 2018
そのため、6畳間で手軽に150インチを楽しめる超短焦点プロジェクタが必要になった。 また、150インチ級の画面でフルHDでは粗さが目立つため、可能なら4Kにしたいと考えた。
6畳間でこの距離で150インチプロジェクタおいてゲームしたい pic.twitter.com/cy1PPhUZLO
— td2sk🤔️ (@td2sk) August 25, 2018
購入したもの
Xiaomi Mijia MJJGTYDS01FM を Banggood から購入。4/20に注文、5/5に到着した。
似たような商品名・価格で、解像度1080pの旧モデルも売られているので、間違えないように。
商品名に4Kと入っていても信用してはいけない。*2
スペック
メーカー公式の製品ページは中国版のみ用意されている。
現状中国のみでの販売であり、発売から日も経っていないためか、有益な実機レビューは見つからなかった*3。
以下に、各所から引っ張ってきたスペックを統合・一部修正して記載した。合っているかは不明。
解像度周りの疑問点に関しては後述。
項目 | 値 |
---|---|
光源 | レーザー (ALPD 3.0*4 ) |
光源寿命 | 25,000時間*5 |
表示方式 | DMD*6 |
解像度 | 4K (3840 x 2160)*7 |
サポート解像度 | 最大 4K/60Hz |
明るさ | 1,500ANSIルーメン? *8 |
コントラスト比 | 3000:1 |
投影比 | 0.233:1 |
投影距離 | 0.1 ~ 0.5m |
表示サイズ | 80~150インチ |
インターフェイス | HDMI2.0 x 3, USB3.0, AudioOut, AVInput(?), S/PDIF, LAN |
オーディオフォーマット | MP1, MP2, MP3, WMA, WAV, OGG, FLAC, AAC, Dolby Digital, Dolby Digital Plus, M4A, DTS-HD?*9 |
電源 | 200-240V / 50-60Hz (100Vでは動作しない) |
3Dサポート | ○*10 |
本体重量 | 7.2kg |
商品重量 | 9.5kg |
寸法 | 410 x 291 x 88 mm |
日本国内での利用
- 無線LAN(802.11a/b/g/n)対応しているが、当然技適マークはない。有線LAN、もしくは FireTV など技適の通った製品と組み合わせることになる
- Xiaomi がカスタムした Android 6.0ベースのOS (MIUI TV)が入っている。デフォルトの言語は中国語だが、設定変更で英語にできる。日本語はない
- 付属の電源ケーブルは3ピン(Oタイプ)で、対応電圧も200~240Vと、日本で一般的な100Vには非対応。200Vコンセントがあればアダプタだけで利用できるはずだが、ない場合は100V→200~240Vの昇圧器を別途用意する必要がある
解像度についての疑問
このプロジェクタの表示素子で使われているDMD方式は、極めて高速な画面の切り替え*11ができる。そのため、以下の図のように1フレームのうちに1画素をずらして表示することで、低い実解像度のパネルでも実質4K相当の映像表現を実現できる。
出典: Beam shifting - Optotune
このプロジェクターが、この画素ずらしを利用して4K化しているのか、パネルの実解像度が4Kなのかは、仕様に記載されておらず調べても分からなかった*12*13。
※ DMD 方式については、製造元の Texas Instruments の解説動画がたいへん分かりやすい。 youtu.be
実際に表示した際の画質や対応周波数等は次回記事で確認予定。
開封
外箱
海外通販なので、商品の箱に直接伝票を貼り付けて送られてくる。箱の上部には取っ手が付いているため、持ち運びはしやすい*14。
中身
Xiaomi らしくシンプルな包装。
同梱品は、説明書(中国語のみ)とリモコン、レンズ掃除用マイクロファイバークロス。
電池は単4が2本(同梱されていない)。
プロジェクタ本体。中央下の透明部分から光が投影される。その両脇にあるのはおそらく人感センサー*15。
端子類。
プロジェクタ本体には一切ボタンがないため、リモコンを無くした場合はコンセントを抜くしかなさそう。
電源ケーブルとアダプタ。
まとめ(TL;DR再掲)
- 6畳間で大画面を楽しむには超短焦点が必要
- 仕様に曖昧なところがあるため、可能な範囲での仕様確認と疑問点の洗い出しをした
- 国内利用にあたっての注意点をまとめた
- 内容物を確認した
次回は画質や各種設定項目について更新予定
*1:4K超短焦点プロジェクターは、2015年には500万円、直近でも70~100万円で安い方だった
*2:表示できる解像度が低いのに、入力だけFHDや4Kに対応させておいて、それを商品名に入れて販売しているサイトが多々ある。日本のAmazonもほとんど無法地帯といった感じで、国内通販サイトでも信用できない
*3:中国国内向けサイト(BiliBili や Weibo)でユーザー投稿の開封・レビュー動画が何件かはあったが、中国語が分からないので詳細は不明
*4:映画館等で使われるレーザープロジェクション技術らしい。調べたもののよく分からず
*5:3,000時間程度で交換が必要なランプと違って交換の手間がない(1日4時間の利用でも17年以上保つ)。そもそも交換できる仕様ではなさそう
*6:デジタルミラーデバイス。超微小(1辺10μm程度)な鏡が秒間数万回駆動で角度を変えることで、反射の方向を制御する方式
*7:TI の 0.47インチ DMD を使っていることは間違いないが、画素ずらしで4K化しているのか実解像度4Kなのかは不明。詳細は以下
*8: 5,000ルーメン表記しているところが多いが、それは光源自体の明るさ
*9:Weibo の公式アカウントより https://www.weibo.com/5836533026/Hc3PYmN9o?refer_flag=1001030103_
*10:どの形式かは不明
*12:映像を見る分にはあまり影響はないと思う。PCと接続して細かな文字を表示する際は、画素ずらしの方式によっては字が滲むケースもある (そもそも内部的にYCbCr4:2:0だったらどのみち滲むが、本機は少なくとも入力については4K/60p RGB888(YCbCr4:4:4)をサポートしている模様)
*13:画素ずらしと書いてないからといって、画素ずらしをしていないと判断するのは早計だと思う。あえて書かない/誤解しやすく書くケースが多々あるので
*14:名前の入った伝票が貼られているため写真は省略
*15:目を傷めないよう、覗き込みを検知して自動消灯するため